屋敷山古墳
屋敷山古墳(やしきやまこふん)・国指定史跡
葛城市内で最大の規模(全長135メートル以上)をもつ前方後円墳です。古墳の周囲には周濠(しゅうごう)がめぐらされ、墳丘上には埴輪が立ち並んでいたと考えられます。出土した品々から、この古墳が造られたのは5世紀中ごろと推定されます。
埋葬施設は、竜山石(兵庫県高砂市産)を使用してつくられた蓋石をもつ竪穴式石室で、内部には竜山石でつくられた長持形石棺(葛城市歴史博物館にて展示)が安置されていました。
竜山石は当時の大王など有力者のみが使用できた石材と考えられ、この古墳の被葬者が葛城地域の有力な王であったことを想像させます。「古事記」「日本書紀」にもその名を残し、天皇と親戚関係を結んで大きな権力をもった、古代豪族「葛城氏」にかかわる人物が、この古墳に葬られたと考えられます。
平安時代から室町時代にかけて、葛城市南部を本拠とした布施氏の「里の館」として使用されました。また江戸時代初期には、新庄藩を治めた桑山氏が「陣屋」として使用しました。「屋敷山」の名称はこれらのことに由来しています。
1972年(昭和47年)に国の史跡の指定を受けて、周辺も含め屋敷山公園として整備され現在の姿になりました。
所在地 葛城市南藤井17(屋敷山公園内)
利用時間 午前9時から午後5時
電話番号 0745-69-5131
ファクス番号 0745-69-6884
アクセス 近鉄新庄駅より西へ徒歩約20分
更新日:2021年03月01日