2008年度冬季企画展「古きよき山の工芸」
会期:2009年1月24日(土曜日)から3月22日(日曜日)
会場:歴史博物館特別展示室
関連行事
2008年度「葛城学へのいざない」第11回において、企画展テーマにあわせた講師をお招きしてシンポジウム形式の講演会をおこないました。
「吉野川流域における木地と漆器」
日時:2009年2月14日(土曜日)午後1時から
「木地師たちの姿 -大塔の杓子木地-」 小島 卓氏(市立五條文化博物館学芸員)
「木地と職人 -吉野の椀木地、天川・大塔の杓子木地-」 森本仙介氏(神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員)
「漆器と職人 -美里の椀木地と黒江塗-」 加藤幸治氏(和歌山県立紀伊風土記の丘学芸員)
パネルディスカッション コーディネーター 田中慶治(本館学芸員)
開催にあたって
豊かな山林に恵まれた奈良県では、県南部の吉野地方を中心に、山林の資源を活用した木地椀、杓子(しゃくし)などの木器生産と、木器に漆をかける漆器生産が盛んでした。高度成長期までは、こうした木器や漆器が日常生活のなかで使用されていました。
今回の展示ではまず、吉野で製作され、各地で使用された味わい深い木器の展示をおこないます。なお、吉野の木器・漆器は、和歌山県海南市黒江に代表される紀州漆器とも深いつながりを有しているとされる。そこで、紀州漆器と奈良県の漆器の比較をおこない展示に反映します。
また、大和の木器生産、漆器生産はともに中世にまでさかのぼるものといわれています。これらの微証を有する古文書史料も展示し、文書資料による木器生産、漆器生産の様子の歴史復元も試みたいと思います。
展示構成(案)
- 木地、椀、漆かき
- 漆器まつり
- 華美なるうつわ
- 山の匠
- 文字にあらわれる山の工芸
主な展示品
- 木器および木器生産用具(市立五條文化博物館所蔵)
- 下市漆器(菊田仁郎氏所蔵)
- 黒江漆器(和歌山県漆器商工業協同組合所蔵)
- 木器・漆器及び木器・漆器生産用具(和歌山県立紀伊風土記の丘所蔵)
ほか
更新日:2021年03月01日