當麻寺仁王像修理事業について

更新日:2022年05月23日

市指定文化財 當麻寺 木造金剛力立像 修理事業

■経緯

ニホンミツバチが阿形像内(頭部)に巣をつくり、汚損がすすんだことや、周辺への悪影響が懸念されたことから、対策をおこなうとともに、修理することとなりました。

■事業計画

令和3年度より、5カ年計画で修理を実施しております。

  • 令和3年度 阿形像のなかにある蜂の巣を除去
  • 令和4~5年度 阿形像の解体修理
  • 令和6~7年度 吽形像の解体修理

■もたらされる効果

阿形像・吽形像ともに、きれいで安定した状態とすることで、これから先も長く貴重な文化財をご覧いただくことができます。

令和3年度の事業について

令和3年度作業風景

阿形像のなかから蜂の巣を除去する様子

阿形像のなかにある蜂の巣を除去する作業をおこないました。

蜂は、絶滅危惧種のニホンミツバチであることから、専門家の意見を取り入れながら、蜂の駆除ではなく巣を除去することによって、阿形像から蜂を遠ざける方法をとりました。

令和4年度の事業について

令和4年度 運び出し

阿形像の運び出しの様子

阿形像を解体のうえ搬出し、「なら歴史芸術文化村」の文化財修復・展示棟にて、掃除・解体・材質強化・表面処置をおこないます。

當麻寺 木造金剛力士立像とは

當麻寺仁王像(阿形)修理前の姿

阿形像(修理前)

葛城市指定有形文化財(彫刻)です。

當麻寺の仁王門にたち、像の高さは阿形像・吽形像ともに3メートルを超えます。

仁王門が延享2年(1745)に建築されていることなどから、江戸時代の制作と考えられています。

解体・修理の過程で、新たな知見をえることができる可能性があります。