葛木坐火雷神社のおんだ祭

更新日:2021年03月01日

境内の木々の奥に見える、葛木坐火雷神社拝殿の写真
  • かつらぎにいますほのいかずちじんじゃ
  • 鎮座地:葛城市笛吹448
  • 祭神:火雷大神 天香具命
  • 『延喜式』神名帳に記される、屈指の大社。笛吹の名にちなんで毎年正月にはフルートや尺八の奉納演奏が行われている。境内の波々迦木(ははかのき)、県指定天然記念物「イチイガシ」の巨木、ロシア製の大砲も見もの。

2月11日、葛木坐火雷神社(通称笛吹神社)で春を呼ぶお田植神事が営まれました。厳寒のこの時期ですが、見事な青空が広がり、当屋となった大字の方々は、朝から大祭の準備に余念がありません。
今年は山田・平岡・忍海の三カ大字が当番です。古くは忍海郷を統括した神社の名残は、旧村の人々がたくさん参詣する様子からも垣間見ることができます。

午後1時から拝殿において、祈年祭の神事が開始されました。御田植祭(おんだまつり)の主役となる牛も、最前列に腰掛け、神妙に祝詞を聞いています。やがて神官による横笛が奏上されると、突然強い風が吹き、境内のイチイガシの枝を揺さぶりました。まるで笛の音に誘われるかのように樹木がざわめき、笛が鳴り止むと同時に、風は凪いでいきました。「笛吹」の名にふさわしい、不思議な光景です。

お田植え神事の中で神官と参道を登る「牛」の写真
拝殿における神事に臨んで、参列者の最前列に腰かける「牛」と神官の写真
  • 横笛の音に
    いざなわれるかのように風が吹き、境内のイチイガシ(天然記念物)の巨木が揺れた。
拝殿にて笛吹を奏上する神官の写真
大砲付近に集まる参加者たちの写真
境内に高くそびえるイチイガシの木々の写真

2時、神官、牛、田男、牛使いたちが神田に揃いお祓いの儀が行われた後、お田植えの神事が始まりました。神官をはじめ役を務めるのは20~30代の若者たちのようです。こうして、伝統行事が若い世代の手によって継承されていくのは何とも喜ばしいことです。続いて行われた餅まきは10分ほどで終了。
餅の裏に印があれば景品と交換できるというオマケつきの趣向をこらして、伝統を重んじた中にも、微かに現代色かおる春の行事でした。

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