孝女伊麻追善法要

更新日:2021年03月01日

法要のための祭壇が設けられた葛城市南今市にある伊麻女の碑の写真
  • 『伊麻女の史跡』
  • 葛城市南今市461
  • 『今市物語』の主人公、孝女伊麻の誕生の地とされており、天保11年(1830)2月に、伊麻女の孝養を顕彰し、この碑が建立された。題して『孝子の碑』といい、伊麻女の事蹟がくわしく刻まれている。

2月27日、葛城市南今市において、孝女伊麻をしのぶ追善法要が行われました。午前8時30分磐城小学校の児童たちが、高学年から順にお参りを開始。寒風に思わず背を丸めながらも、丁寧に拝礼する姿が印象的です。附属幼稚園の園児らも、小さな手をきちんと合わせていました。お参りの後は粟おこしをいただいて帰ります。

続いて招待客の焼香です。この日は市長、県・市会議員ほか各種団体の方々が大勢揃い、伊麻女の碑の前に70~80名におよぶ長い列が続きました。明治22年(1889年)の磐城小学校創設当時から続く、この伝統ある行事に対する畏敬とねぎらいの言葉が、市長・市議会議長からおくられました。南今市総代の「さまざまな陰惨な事件、社会問題が起こる今の時代だからこそ、地域をあげて伊麻の威徳をしのび、孝徳心を語り伝えるこの行事を、連綿と継承していきたい」という言葉が印象に残りました。

道路に並んで順番を待つ制服姿の低学年児童たちの列の写真

お参りの順番を待つ児童

頭を下げつつ手を合わせてお参りをする低学年児童たちの写真

小さな手を合わせて「お伊麻さん」をしのぶ

手を合わせてお参りする高学年児童たちの写真

毎年恒例の行事と、高学年は慣れた様子

石碑の脇にある休憩所で待機する市長をはじめとする招待者たちの写真

式に参列する招待者

孝女伊麻は父の長右衛門に孝行の限りを尽くした人で、この物語は『今市物語』として書き記されています。竹内を訪れた松尾芭蕉も伊麻の話を聞き當麻寺に詣で、孝女への感心の思いを友人への手紙に書きつづっています。地元では財団法人伊麻旧跡保存会を設立し、碑の保存と顕彰に努めています。村の人々が「お伊麻さん」を大切にする心は、小学校の児童たちの心の中にずっと生き続け、語り継がれていくことでしょう。

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