第15回特別展「葛城とヤマトタケル白鳥伝説」

会期
平成26年9月27日(土曜日)から11月24日(月曜日)
休館日
毎週火曜日、第2・4水曜日
観覧料
一般 200円(20名以上の団体料金:160円)、高校・大学生 100円(20名以上の団体料金:80円)、小・中学生 50円(20名以上の団体料金:40円)
その他
(注意)その他、歴史博物館については、下記のリンクをご覧ください。
開催にあたって
『古事記』、『日本書紀』にもその名前が見え、昔話の主人公としても名高い「ヤマトタケル」は、能煩野(のぼの:現在の三重県亀山市)で亡くなった後、白鳥(白智鳥)へと姿を変え、倭国(やまとのくに)目指して飛び立ったと伝えられています。
『古事記』では、能煩野(のぼの)を飛び立った白鳥は、河内国の志幾に留まったとありますが、『日本書紀』では、河内に至る前に、倭の琴弾原(ことひきのはら)に留まったと記されています。
現在、これらの記紀の記述により、日本武尊能褒野墓(三重県亀山市田村町)のほか、日本武尊白鳥陵(琴弾原白鳥陵・奈良県御所市)、日本武尊白鳥陵(大阪府羽曳野市)の三つの陵墓が設けられています。
人の死後、霊魂が鳥と化して天高く飛び立つという考え方は、東アジアにおいて広くみられるものです。列島においても同様であり、古墳に立てられた水鳥形埴輪は、その象徴としてとらえることができます。
弥生時代から古墳時代の人びとが残した鳥を題材とした造作は、多種多様なかたちで残されています。これらの造作は、当時の人々が鳥に対しどのような思いを持っていたのかを知る上で、重要な手がかりとなります。そしてそのことは、鳥を死者の霊魂の運び手ととらえ、ヤマトタケルの白鳥伝説を誕生させた背景を考える上でも、重要な視点を与えてくれるものです。
今回の展示会では、ヤマトタケルと白鳥をめぐる伝説を端緒として、弥生時代や古墳時代における鳥を題材とした資料を集め、当時の人々が鳥に抱いた心象を考える機会にしたいと思います。
展示構成
- ヤマトタケルと白鳥伝説
- 鳥のモチーフの出現
- 葬送の鳥
- 暮らしと鳥
主な展示品
- 唐古・鍵遺跡 鳥の描かれた絵画土器(田原本町教育委員会蔵)
- 池島・福万寺遺跡 コノトリの足型(大阪府教育委員会)
- 纏向遺跡坂田地区 鶏形埴輪(桜井市教育委員会)
- 巣山古墳 水鳥形埴輪(広陵町教育委員会蔵)
- 林遺跡 鳥のつく船形埴輪(藤井寺市教育委員会)
- 東殿塚古墳 船画のある鰭付楕円等埴輪(天理市教育委員会)
- 井辺八幡山古墳 装飾付器台・耳杯(和歌山市教育委員会・同志社大学歴史資料館)
- 大塚山古墳 鳥形ハソウ(個人蔵)
ほか
更新日:2021年03月01日